中学受験の神様がいたら聞きたい。
「うちの子受かりますか?」
うちの子は現在3年生なので塾に通ってもいません。
そもそも落ちるかもしれないのに年間100万以上投資する勇気もまだありません。💦
出来れば受験前に聞きたい(笑)
情報収集のためにも最近、受験関連の本を読んでおります。
読んだのはこちら↓
「桜井さん、うちの子受かりますか?」を読んだきっかけ

2月の勝者を読み、レビューを読んでいたらAmazonからオススメされました。
タイトルに惹かれてつい手にしました。
「桜井さん、うちの子受かりますか?」を読んだ感想
桜井さんってだれ?
桜井さんはどうやら下記の本でベストセラーになった著者さんだそうです。
売りは両親ともに中卒なのに中学受験女子最高峰の✨桜蔭✨を目指す体験談だそうです。
桜井さんはそのあと本を何冊も出され、この本はそのうちの1冊だそうです。
なので先に下剋上受験を読んだ方が良かったかもです。💧
なんとドラマ化もされてました。↓
桜井さんはご自身を中卒中卒と何度も連呼されてますが、ナゾが多いです。
- 職業がナゾ(過去、料理人だったことは書かれている)
- なぜこんなに時間が作れるのかナゾ(少なくとも1日5〜6時間は受験に割いている)
- サピックスの中古の問題集をオークションで落札し、手書きの痕跡から頭の良い子とそうでない子の違いを読み解く高い分析力
- 娘さんは桜蔭に受からなかったけれども、どこの学校に入れたのかはナゾ
- 娘さんのキャラがナゾ
- 本の文体がナゾ
本全体の印象として話しかけられているような文体で、あっちこっち話が飛ぶような編集されていないようなナゾな文体です。
かと言って体験してなければ分からないような深い話が多く、ためになります。
桜井さんを知っていること前提で話がグイグイ進んでいきます。
本を読んでいるうちに大体桜井さんがどんな方なのか徐々に明らかになってはくるのですが、
それを差し引いてもナゾに満ちておりそれも面白いといえば面白いです。
中卒をキャラとしてますが、それがインパクトがあるからであって家庭の事情で高校に入らなかった賢い方なのでしょうね。
ギャグのような笑えるパートもある
時々本気なのか、ギャグなのか分からないパートも多いです。
例えば、
2ミリの差に気付いてあげる
(中略)だけどご主人は妻のウエストが2ミリ細くなったことにまったく気付いてくれなかった。
「ウエストが2ミリ細くなって気がつかれないと悲しいですよね?」
だから子どもの小さい成長&変化にも気づいてあげてと言う説明なのですが、
「そもそも自分のウエストが2ミリ細くなったことに気づく?」
例えがムチャ過ぎてジワリます。
これからイライラして爆発した時は、必ず「にゃ」で終わろうと決めたのです。
「どうしてこんなこともできないにゃ」
これは著者の桜井さんの子どもに対してこみ上げる怒りを抑える方法です。
中卒と自己卑下しつつも、工夫に工夫を重ねる桜井さんは賢く愛にあふれるお父さんです。
「にゃ」のくだりは笑いつつもマネしようと密かに思いました。
受験経験者の親ならではの深い経験談&知識も!
そんな笑える部分もありつつ、通して読むとタメになるんですわ。
例えば、
想像してください。サピックス生には「合格率20%からでも合格した子がいるから最後まで頑張れ」とアナウンスし、塾外生には結果だけを郵送して無言の圧力をかける。
(中略)
うちのような無知しか特攻して来ないわけです。
なぜ「各名門校の受験者数はほぼ毎年変わらないのか?」の説明です。
これは経験者ならではの分析なので、
もしこれを知らない初めての方だとサピックスの思うツボにハマっちゃうかもと感じました。
桜井さんはそれにめげず、特攻をかけて失敗しているので説得力があるか?という観点からはナゾですが、一理あります。
そういう特攻かけちゃう辺りがストーリー性があって、正直で面白いです。
これはギャンブルと同じで勝負に出る瞬間まで安全策が頭をよぎるのです。
特に高校受験と違って、中学受験はまだ子供の部分が大きいので親の関わりと判断がいかに大きいかを何度も繰り返し教えてくれます。
中学受験はさながら子どもを通して賭ける親のギャンブル
ではないかとふと頭をよぎりました。
塾に任せっきりはNGなことが分かる
特に衝撃を受けたのが下記の内容です。
小難しい計算試験が10問並んでて、つい計算機使いたくなる感じです。
2016×2016-2017×2015
これも多くの子がひっ算をして積を出し、引き算をするでしょう。しかし、4桁の掛け算です。2016×2016は4065256になります。2017X2015は4065255になります。
こんな大きな数になり、なんと結局答えは1です。これ、何か方法があるだろうくらいは自分で思うかもしれませんが、計算問題に解説なんてついていないのです。しかし、この問題を10X10は100で、11X9は99だからと小さな数で実験する子がいればあっさり1と答えます。(中略)どんな数で実験しても差は1になる事を知っている子がいるのです。
「え?知らなかった」
「でもこういう計算方法は塾で教えてくれるんじゃないの?」と思いました。
でもそれを既に出来る子たちにとって無駄な時間なのでやらないそうです。
ちなみに例題が10問ありましたが、自分は全て難関校に受からない子の解き方でした・・・。
難関中の計算は、工夫するとしない者とでは解く時間に差が出るようにつくられているからです。
だからこそ我が子の宿題を予習してみることを提案されてます。
この向き合い方の本気度が桜井さんハンパないです。
「粘って考える」という勉強法は避けたわけです。
これ色んな本の勉強法でも言われてますが、解法を頭に入れるのが良いんですよね。
特に子どもはただやみくもに勉強しなさいじゃなくて、やり方が分からないことを分かってあげないと成長しないんですよね・・・。
同じスペックの「脳」でも情報の入れ方・勉強の仕方で結構差がつきますよね。
だから出来ない子は塾に通っているものの、
理解していないし、勉強の仕方もわかってないからこそ、
親がちゃんとチェックして導いてあげることがいかに大事かが詳しく書かれています。
できない子の最大の弱点は、「挫折」を得意とし、その挫折に懲りない事をさほど気にせずに生きている点だと思うのです。ここが改善されない限り、授業も説教も無駄な時間に終わる可能性が高い。
これ東大首席卒の山口真由さんが全く逆のことをおっしゃってました。
成功体験を積み重ねれば、自信と喜びが生まれる。
子どもの自信をつけさせる体験を経験させつつ自信を持たせないと負け犬になってしまうかもと頭をよぎりました。
自己肯定感の低い自分が子どもの自己肯定感をあげるためにやったこと↓

桜井さんの受験勉強への介入がハンパない
本の中では寝食を共にする様子や(一緒に朝起きて勉強する)、教える様子が詳しく描かれています。
そして娘さんの苦手を克服するために桜井さんはなんでもやってるのです!
4教科の中で、最も挽回可能な科目が算数なのです。断言します。算数の偏差値が60を切るなんてあり得ない。今は切っていても受験までに切ることなんてあり得ない。
算数は練習と手順が大事である事を力説されています。
詳しくは本を読んでみてくださいね。
そして、親が悩みがちな問題も詳しく解説しています。
特にへぇ〜と思ったのは、
ミスは偏差値が上がれば減る
「え?」って思いますけど読んでみると納得です。
1か月で克服できない単元はない
理科・社会が苦手だった娘さんに「〇〇と暮らす1ヶ月」作戦ととにかく徹底的に子どもに向き合い苦手なものをつぶしていくのがすごいなと思いました。
桜井さんが本の中で、でもこの本を読んでもほとんどの人がやらないとおっしゃっていて、グサグサ刺さりました。
時間との兼ね合いもありどこまで出来るのか・・・。
現在5年生以下なら下位クラスからでも難関中は狙えると思っています。
これまわりでいつもまわりで論争になるのですが、
上の子が御三家に受かったママも桜井さんも5年生からでも間に合う感じなので、ちょっと気持ち的にのんびりしてます。
まとめ

桜井さんはナゾが多いのですが、
本気で子どもに向き合い中学受験を分析・研究したことは間違いありません。
文体もナゾですが、読み応えは十分あります。
書ききれなかったのですが、塾の利用の仕方について中学受験の経験者の親ならではの見解が得られます。
読んでおいて損はない本です。下剋上受験も読んでみたいと思いました。
- 中学受験は親の関わり方で相当変わる
- 地頭が悪い子ほど介入方法で変わる
- 塾との上手な付き合い方が分かる
- 途中で中学受験(ギャンブル)撤退の悩みなど中学受験のお悩みを網羅している
おしまいです。
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