オルソケラトロジーをしている私ですが、残念な意見を見つけてしまいました。
とても優秀な日本では珍しい眼科外科医の先生が書いた本です!
今回の記事はオルソケラトロジーのデメリットに特化した記事です。
参考にした本はこちら↓
オルソケラトロジーのデメリット
長いので下記でまとめています。
最近「寝ている間に視力が良くなるコンタクトレンズがテレビで紹介され、話題になっています。これは、オルソケラトロジー(オルソ)と呼ばれる方法です。
オルソケラトロジーは、アメリカでメガネとコンタクトを作る役目のオプトメトリストが始めたものです。
眼科医は近視治療のレーシック手術などを施行できますが、オプトメトリストは手術ができません。
そこで彼らが目をつけたのが、オルソなのです。ハードコンタクトレンズを長く着けていると、角膜のカーブがハードコンタクトのカーブの影響で平べったくなります。
角膜のカーブが平べったくなり、屈折が変わって近視が軽くなることは以前から知られてました。
オプトメトリストは、この現象に着目して、手術の代わりにハードコンタクトレンズによる角膜平たん化を近視矯正に使うようになったのです。
ハードコンタクトレンズを夜間に着けて角膜のカーブを平べったくし、昼間にそのカーブが持続されれば、近視が矯正される効果があるという理屈です。
実はこの角膜平たん化による近視矯正法は、すでに約3000年前の中国のインドの本に記載があります。石や砂袋を眼の上に置いて圧迫し、角膜を平たくする方法などです。
また、この方法で一定時間近視を軽くするという一種の錯覚を取り入れた施設が日本でも流行した時期がありました。
角膜平たん化による近視矯正法の理屈を手術で最初に行ったのが、旧ソ連のフィヨドロフです。彼は角膜の放射状切開=RK(Radial Keratotomy)を開発しました。
RKは、角膜切開で角膜のカーブを変えて、角膜中央を平たん化する方法です。さらに角膜中央を削って角膜カーブを平たん化する方法がエキシマレーザーを使ったPRK(Photorefractive Keratectomy)です。
レーシックは角膜フラップを使って起こし、エキシマレーザーで角膜実質を削って角膜中央を平たん化する方法です。
オルソケラトロジーが開発されたアメリカの眼科の実情を言います。オルソケラトロジーは、本家のアメリカでは眼科外科医は危険な方法だとして行なっていません。
私も、オルソは危険な面もあり効果が不十分なので行いません。
オルソケラトロジーの一番の問題は、睡眠中にハードコンタクトレンズを着けることです。
睡眠中は瞬きをしませんから、角膜が酸素不足になります。
しかも、オルソ用のハードコンタクトレンズはかなり大きなサイズのレンズですから、なおさら酸素不足を起こします。
経験のある方もいると思いますが、ハードコンタクトレンズを着けたままうっかり居眠りをしてしまうと、確実に角膜を障害して、目覚めてから目が痛くなりますよね。
これを意図的にするものですから、角膜障害はまず起こると思った方が良いのです。
角膜障害は通常は皮膚のような表面上の上皮障害ですが、永久に再生しない角膜内皮障害もあります。内皮が障害されると、角膜が混濁して角膜移植手術が必要となることもあり得ます。
また、角膜のカーブが変わる効果は一時的です。
時間とともにカーブは元に戻っていきます。そのため大きなハードコンタクトレンズのや乾燥用という危険な行為を長く続けることになります。
しかも角膜カーブは徐々に変わるので、手術による近視矯正のような安定した視力は出ません。
加えて、日本でのオルソは、30万円ほども費用がかかるそうです。手術とたいして費用が変わらないのであれば、あまり意味がありません。
日本にはオプトメトリストという資格はないので、一般の眼科医や一部や眼科医でない他科の医師がこのオルソケラトロジーを行なっています。
一定の近視矯正効果はあります。手術がいやで近視を治したい方には意味があるのかもしれません。
しかし、細かい調節はできませんし、効果が不安定です。さらに夜間装用することで角膜の酸素不足を起こし、角膜内皮障害をきたすおそれがあります。
これらを理解したうえで、それでも手術しないで近視矯正をある程度したい方だけが適用です。
我々のような眼科外科医にとっては、確実で安全性が高い近視矯正手術がほかにもいくつもあります。
総合的に考えて、私は、オルソケラトロジーは現在では採用しておりません。
ただし、日本のように眼科外科医が極端に少なくて、オプトメトリストと同じような診察と治療をしている眼科医がほとんどの状況では、オルソケラトロジー採用もよいのかもしれません。
しかし少なくとも、眼科専門医ではない他科の医師によってオルソケラトロジーが処方されている現状は非常に危険です。
角膜障害が起こってもそれを治すことができないからです。
ここまでが引用。
やってはいけない目の治療 スーパードクターが教える“ほんとうは怖い”目のはなし
こちらの記事にも詳しい本の内容と感想を書いています。
オルソケラトロジーのデメリットまとめ
とっても長いのでまとめますと、
- オルソケラトロジーは、メガネとコンタクトを作るオプトメトリストが始めた
- 石や砂袋を置いて目を圧迫し、角膜を平たくする方法が、すでに約3000年前の中国とインドにあった
- この方法で一定期間禁止を軽くする一種の錯覚を取り入れた施設が日本でも流行した時期があった
- オルソケラトロジーは、本家アメリカの眼科外科医は危険な方法として行なっていない
- 著者である先生としても危険な面もあり、効果が不十分なので行わない
- オルソケラトロジーの一番の問題は睡眠中にハードコンタクトレンズを着けること
- 睡眠中はまばたきをしないので角膜が酸素不足になる
- ハードコンタクトなどを着けたままうっかり寝てしまうと目が痛くなる。これを意図的に行うので、角膜障害はまず起こると思った方が良い
- 角膜障害は、永久に再生しない角膜内皮障害もあり、内皮が障害されると角膜が混濁して角膜移植手術が必要になることもありえる
- 角膜のカーブが変わる効果は一時的。そのため大きなハードコンタクトレンズの夜間装用という危険な行為を長く続けることになる
- 手術による近視矯正のような安定した視力は出ない
- 眼科外科医にとっては、確実で安全性が高い近視矯正手術が他にいくつもある
そうなのですが、
更にウルトラ短くまとめますと、
寝てる間にコンタクトしてると角膜が酸素不足で、角膜障害起きたり、あんま良くないし、効果も不安定で値段も高いから手術した方良いんじゃない?
少なくとも眼科医で処方してもらうのはマスト
です!
この先生眼科外科医としての実績も素晴らしく、
オルソケラトロジーをしている私に刺さりまくりの内容で衝撃を受けました。
オルソケラトロジーの先生の意見の感想と今後について
一応自分として感じているメリットは下記の通り。
- 初期投資費用が安い
- 眼科専門医で処方してもらっていて定期検診も行っており、トラブルもない
- 視力は安定しないが、おおむね快適なので継続したい
ですので、即止めようとはならないのですが・・・。
最初に10万とか投資してたら「マジ凹んでた」と思いました。
安くて良かったです。
検査5,000円で月々6,000円(税別)ならまあ止めたら良いのか・・・。
と言うのが実際の感想です。
ちとがっかりですが、そう思います。
視力が元に戻るのは辛いですが。
と言いつつ、最初は1年継続なのでまだ5ヶ月位残ってます。
お金があれば「是非この先生のところでなら手術受けたい」と思いました。
角膜障害でも上皮障害なら回復するわけだから、
「注意深く対応してればすぐに角膜障害が出るわけじゃないんだよね」
ちゃんと保存液使って、手も洗ってるし。と悶々してます。
この本を読むまでは「オルソケラトロジー最高! 自分の子供にもオススメ!」
と思ってましたが、
「子供の視力が悪くならないように気をつける」に変わりました。
とまあオルソケラトロジーは継続しながら、しばらく様子見です。
視力が安定しないのは感じていて、遠くはOKなのですが、手元がボヤける事があります。
- 初期投資費用が安く眼科で処方してもらっている自分は様子見
- 快適なのでやっぱり続けていきたい
記事まとめ:オルソはデメリットもあると眼科の名医が主張
- 有名で眼科外科医がオルソケラトロジーをすすめていなかった
- 寝てる間にコンタクトをしてると角膜が酸素不足で、角膜障害起きたりする
- 視力の出方も不安定だから手術した方良いという意見
- 少なくとも眼科医で処方してもらうのはマスト
- 初期費用が安く眼科医で処方してもらっていて快適なので様子見&継続中
アメリカが本場との事で、アメリカでの情報なども調べ、もし役に立ちそうな情報があれば記事にしていきます。
この記事がお役に立てたら嬉しいです。
おしまいです。
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